せっかくなので「半減期」について詳しく勉強してみましょう。
半減期というのは「おくすりの血中濃度が半分になるまでに要する時間」のことです。
半減期は、お薬の作用時間と相関するため、
半減期が分かれば作用時間がおおよそ推測できます。
例えば、下記のような薬物動態を示すおくすりがあるとします。
だいたいのお薬は内服すると、このグラフのようにまず血中濃度がグンと上がり、それから徐々に落ちていきます。
このおくすりは、投与10時間後の血中濃度は「10」ですが、投与20時間後には血中濃度は半分の「5」に下がっています。血中濃度が半分になるのに要する時間は「10時間」ですので、このおくすりの半減期は「10時間」です。
そして半減期が10時間ということは「だいたい10時間くらい効くおくすり」なんだと分かります。
正確には半減期と作用時間の長さは完全に一致するわけではありません。実際は、おくすりを飲むとまずは血中濃度は上がり最高血中濃度に到達してそれから下がっていきますので、厳密に言えば最高濃度に到達するまでの時間も加味しなければいけないでしょう。
更に細かく考えて行けば、どのくらい血中濃度が下がれば薬効を感じなくなるかは人それぞれですし、個々人の体質や代謝能力まで考え出すとキリがなく、作用時間を数値化することは困難になります。
そのため、あまり難しく考えず、ざっくりと「だいたい半減期が作用時間と同じくらいだ」と考えていいのではないかと思います。
半減期はあくまでも目安で、個人差はありますので気を付けてください。おくすりを分解する力が強い人もいれば弱い人もいて、人によって差があるのが実情です。