トレドミンの作用機序

トレドミンは、SNRIという抗うつ剤に分類されます。

SNRIとは「セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬」のことで、
セロトニンとノルアドレナリンの濃度を増やすことで抗うつ効果を発揮します。

セロトニンは、気分の落ち込みや不安を改善させ、
ノルアドレナリンは、意欲や楽しむ力を改善させると言われています。

SSRIはセロトニンだけ増やすのに対し、SNRIはノルアドレナリンも増やしてくれるのが特徴で、
意欲低下や無気力が主体となっているうつ病の方には良い適応になります。

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SNRIにはトレドミンの他にサインバルタがあります。
どちらも同じSNRIですが、実はこの二つは特徴が全然異なります。

効果だけをとっても、トレドミンは「副作用も弱いけど、効果も弱い」というイメージですが、
サインバルタは「副作用は普通くらいで、効果は強め」というイメージです。

また、同じSNRIではあってもセロトニンとノルアドレナリンそれぞれの再取り込み比率や
再取り込みの力が異なります。
セロトニン再取込阻害 ノルアドレナリン再取込阻害
サインバルタ      4.6 16
トレドミン       203 100

この数値はki値というもので、低いほど作用が強いことを表しています。

全体的に見てもサインバルタの方が圧倒的に再取り込みの力が強いのが分かります。
また、サインバルタはセロトニンに対する作用の方が強いですが、
トレドミンはノルアドレナリンに対する作用の方が強いことも分かりますね。

同じSNRIでもサインバルタとトレドミンは、特徴がだいぶ違うのです。

トレドミンの特徴

トレドミンは2000年にヤンセン社より発売された、SNRIというタイプの抗うつ剤です。

SNRIは「セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬」のことで、セロトニンとノルアドレナリンを増やすことで抗うつ効果を発揮します。

セロトニンは落ち込みを改善させ、ノルアドレナリンはやる気を改善させると考えられています。

両方に効果があるトレドミンは、効果的な抗うつ剤にも思えますが、実際はどうなのでしょうか。

ずはトレドミンの総評を紹介します。

抗うつ効果は弱い。でも副作用も軽め
副作用では尿閉(尿が出にくくなる)が多め
肝臓が悪い方に使いやすい
痛みを軽減する効果がある

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トレドミンは、効果も弱めだけど副作用も軽め、という抗うつ剤です。

発売された当初は、セロトニンとノルアドレナリン両方に効くため効果が強いのでは、
とも考えられていましたが、実際はマイルドに効く感じです。

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効果が弱めな分、副作用も全体的に軽めです。

特記すべきは、CYPという肝臓の代謝酵素にほとんど影響しないため、
肝臓への負担が他の抗うつ剤より少ないことです。

肝機能の悪い方や肝臓の病気がある方にも使いやすいのは、トレドミンの大きな強みです。

ちなみに「トレドミン」という名前の由来は、英語の
「Tolerance is dominant」(安全性に優れる)から来ています。
名前の由来通り、トレドミンは副作用が少ないのです。

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SNRIは副作用で、尿閉をきたしやすいという特徴があります。
これはノルアドレナリンが尿道を締める作用があるためと考えられています。
そのため、元々前立腺疾患があって尿が出にくい、などという方は使用に注意が必要です。

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また、SNRIは「痛み」を和らげる効果があります。
そのためトレドミンやサインバルタは、痛みを伴ううつ病の方や、他の痛み止めが効かない
疼痛性疾患の方に使われることがあります。

トレドミンで太った時の対処法

トレドミンを内服していて、体重が増えてしまったらどうすればいいでしょうか。
対処法を考えてみましょう。

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1.生活習慣を見直す

太ってしまったときに一番大切なこと、それは生活習慣を見直すことです。
おくすりが原因だとしても、この大原則は変わりません。

規則正しい生活、適度な運動などの生活改善を行えば、
たとえ抗うつ剤を内服していたとしても体重は落ちやすくなります。

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抗うつ剤を飲むと、体重が「落ちなくなる」のではありません。「落ちにくくなる」だけです。
不要なカロリーを制限したり、身体の代謝を上げたりして、
体重が増える要素よりも体重が落ちる要素が上回れば必ず体重は落ちていきいます。

毎日三食、規則正しく食べていますか?
量やバランスは適正でしょうか?
間食や夜食などをしていませんか?

適度な運動はしていますか?

散歩などの運動でも脂肪燃焼には効果があります。
余裕があればジョギングやサイクリングなど
強度の高いものにトライすれば代謝は更に改善されます。

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2.抗うつ剤の量を減らしてみる

もし精神状態が安定しているのであれば、 減薬を考えてみるのも方法です。
主治医と相談してみましょう。

体重増加で困っているのであれば、必ず主治医に相談しましょう。
もしかしたら主治医は、あなたの体重増加をあなたほど重くは捉えていないかもしれません。

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というのも、体重が増えて困るかどうかは人それぞれだからです。

ガリガリに痩せた男性であればちょっと体重が増えても全然困らないでしょう。
でも、スタイルに気を使っている若い女性にとって、体重が増えることは大きな恐怖です。

体重増加に対して主治医とあなたとの間に認識のギャップがある恐れがあります。
特に年配の先生だったりすると、若い子の感性とはどうしても異なってしまうため、
何で困るのかは意外と分からないものです。

ただし、病状によっては薬の量を減らせないこともあります。
主治医と相談した上で、お薬を減らせないという結論になった場合は、勝手に減らしてはいけません。
必ず主治医の判断に従ってください。

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3.別の抗うつ剤に変えてみる

別の抗うつ剤に変えてみるという手もあります。

といってもトレドミン自体が「太りにくい」抗うつ剤であるため、変薬するのも限られますが、
同じSNRIであるサインバルタ、SSRIのジェイゾロフトあたりが候補に挙がるでしょう。

ただし、それぞれの抗うつ剤には長所と短所がありますので、
体重増加の視点だけで考えるのではなく、総合的に判断することが大切です。

やはり主治医とよく相談して決めてください。

トレドミン 本当に抗うつ剤の副作用で太ったのか?

リフレックスやレメロンは抗ヒスタミン作用が強く、特に太りやすい抗うつ剤です。

また、三環系抗うつ剤やパキシルも抗ヒスタミン作用は比較的強く、まずまず太りやすいと言われています。

パキシル以外のSSRI(ルボックス・デプロメール、ジェイゾロフト、レクサプロ)は、
体重増加は起こしうるものの、三環系やパキシルと比べると軽い事が多いようです。
中でもジェイゾロフトは副作用の軽さに定評があり、体重増加もきたしにくいと言われています。

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トレドミン、サインバルタなどのSNRIも体重増加が少ない抗うつ剤です。

SNRIには意欲や活動性を上げるノルアドレナリンの作用があります。
ノルアドレナリンは代謝が上げるため、体重増加が出にくいのでしょう。
SNRIは逆に痩せてしまう人もいるくらいです。

「抗うつ剤で太る」ということは、最近では多くの患者さんが理解するようになってきました。
そのためか、太ってきたらすぐに「くすりのせい」と決めつけてしまうケースもしばしば見られます。

太ってきた時、抗うつ剤のせいと安易に決めつけてはいけません。
本当に抗うつ剤のせいなのかをしっかり見極めて下さい。

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例えば、一日中部屋に閉じこもりっぱなしだったとしたら太るのは当然でしょう。
ストレスでやけ食いしているのでしたら、原因は抗うつ剤ではなく過食なのかもしれません。

精神疾患の場合、このような症状が体重増加の原因ということもありうるのです。

果たして本当に抗うつ剤のせいなのか?
他の原因は考えられないのか?

安易に決めつけず、一度見直す必要があります。

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もし、本当は運動不足や過食が原因なのに、「抗うつ剤のせいで太った!」と決めつけて
内服をやめてしまったらどうなるでしょうか?

落ち込みや無気力、過食などが更に悪化する可能性があります。
これでは、より太ってしまうかもしれません。

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「抗うつ剤以外に太るような原因はないのか?」
主治医や周囲の人(家族、友人など)とも相談し、しっかりと見極めてください。

トレドミンで太るのはなぜ?

抗うつ剤には「太る」という副作用があり、これに困る患者さんは多いように感じます。しかも抗うつ剤は長期間飲むことも多いため、より太る可能性が出やすいとも言えます。

トレドミンはというと、体重増加はあまり起こしません。トレドミンは全体的に副作用が少ないのです。

とは言っても抗うつ剤ですから太ってしまう可能性は0ではありません。

ここでは、トレドミンの内服で太る副作用が出てしまう理由や、その対処法について説明します。

トレドミンに限らず、ほとんどの抗うつ剤に体重増加の副作用があります。
その原因はどれもほぼ同じで、主に「抗ヒスタミン作用」と「代謝抑制作用」によります。

これらの作用が強ければ強いほど、太る程度も強くなります。

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抗ヒスタミン作用とは、抗うつ剤がヒスタミンをブロックしてしまう作用のことです。
ほとんどの抗うつ剤に抗ヒスタミン作用があることが知られています。

ヒスタミンは食欲を抑える働きがありますので、それがブロックされると、
食欲を抑えられなくなります。

ということは食欲が上がりますので体重も増えやすくなります。

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代謝抑制作用は、抗うつ剤がこころや身体を「リラックス」させるために起こります。

これは「落ち着かせる」という良い作用でもありますが、
リラックスすると、人の身体の消費エネルギーが少なくなるので、
脂肪が貯留しやすくなり、太りやすくなります。

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主にこの二つの働きによって、抗うつ剤は体重を増やしてしまうのです。

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トレドミンにも、抗ヒスタミン作用と代謝抑制作用があります。
そのため、体重増加が生じるのです。

レクサプロ 薬の金額を下げるためには

病気の治療をする際は、薬価にとらわれずに
主治医に提案されたお薬を指示通りに飲むことが理想です。

しかし、どうしても「金銭的に苦しい」ときは、
次のような方法で薬価を下げることが可能ですので 参考にしてみてください。

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1.自立支援医療制度(精神通院医療)を利用する

自立支援医療制度は、精神的な疾患で苦しい思いをしている患者さんのために、
医療費の自己負担額を軽減する制度です。

この制度が適応されると、入院外の医療行為(診察やデイケア、訪問看護やお薬の代金など)が
「1割負担」に減額されます。

また、支払が過大にならないように所得に応じて毎月の上限額が設定され、
その上限額以上の金額の支払いを免除されます。

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この制度を受けれるかは主治医の判断になります。
「通院をしばらく続ける病状にあると医師が判断する方」が該当します。

また、症状はほとんど落ち着いているけど、医師が
「もう少しお薬を続けた方がいい」と判断された患者さんも 適応になります。

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適応になる代表的な疾患としては、

統合失調症
気分障害(うつ病、躁うつ病)
不安障害
精神遅滞
アルコールや薬物の中毒、依存症

の方などが適応になります。

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ただし、この制度はあくまでも「精神疾患」に対してですので、

「精神科受診の時に、ついでに風邪薬や花粉症の薬をもらった」

など、精神科医療と関係のない医療行為は適応になりまりません。
この場合は、風邪薬や花粉症のお薬だけ、通常と同じ3割負担になります。
2.ジェネリックがある抗うつ剤に変えてみる

ジェネリックが発売されている抗うつ剤もあります。

ルボックス/デプロメール
パキシル
トレドミン

などです。

抗うつ剤はそれぞれ作用機序が微妙に異なるため、
全く同じように作用してくれることは期待できませんが、
ジェネリックを使えば、薬価という面では安くなります。

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3.三環系など安価なお薬に変えてみる

三環系抗うつ剤に変えることで薬価は劇的に安くなります。
しかし、副作用が強くなりうることは覚悟しておかなければいけません。

三環系への切り替えは「どうしても薬価を安くしたい」というのであれば
候補に挙がる方法ですが 「治療」という意味ではあまりお勧めはできません。

三環系は副作用が多いのです。

レクサプロ 他抗うつ剤との薬価の比較

次に、他の抗うつ剤との薬価の比較をしてみましょう。

SSRIはどれも横並びで、最大量を使うと1日400円弱かかります。
中でもレクサプロ、SSRIの中でも頭一つ高い値段です。

SNRIのサインバルタも最大量60mgであれば450円超で高いお薬になります。
トレドミンは比較的安いですが、効果が弱いためでしょう。

リフレックスもいい値段です。
最大量45mgで1日502.5円と最大量で比較すると、抗うつ剤の中で一番高いようです。

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安さで考えると、三環系や四環系は圧倒的に安価なことが分かります。
副作用が多いと言われる三環系ですが、未だに処方される頻度が少なくないのは、
抗うつ効果が強いことと、実はこの「薬価の安さ」に理由があります。

表にある例でいうと、トフラニールは25mgでわずか10円です。
トフラニールは添付文書上は300mgまでは使えますが、抗うつ剤の選択肢が増えた現在において
300mgまで使うケースは極々稀であり、使っても150mg程度までのことがほとんどです。

150mgで考えると1日60円です。レクサプロの400円超と比べると6-7倍の違いがあります。

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このように古い抗うつ剤はSSRIなどと比べると5-10倍ほども薬価が違うのです。

金銭的に苦しい方で、「多少副作用は目をつぶるから、安いやつでお願いします」
と希望される方は現実少なくありません。

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新規抗うつ剤を2剤以上使っている患者さんだと、
一日1,000円近くかかってしまいます。

3割負担だとしても約350円/日、約10,000円/月です。

新規抗うつ剤ももう少し薬価が下がるといいんですけどね。

レクサプロ錠10mgの薬価

レクサプロは「レクサプロ錠」として2011年より持田製薬・田辺三菱製薬から共同発売されています

剤型は錠剤のみで10mg錠のみがあります。ジェネリックはまだありません。

レクサプロ錠の薬価は、以下の通りです。

レクサプロ錠10mg 212.0円

レクサプロは10mgから開始し、最大投与量は20mgです。

ということは、最大量を服用すると1日424.0円、月に12,720円かかります。
3割負担だと1日で127.2.円、1か月で3816円になります。

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安くはない値段です。

SSRIやSNRI、Nassaと言った新しいタイプの抗うつ剤は、
三環系や四環系抗うつ剤などの古い抗うつ剤と比べると薬価は高めに設定されています。
(おおよそですが、3-5倍ほども値段が違います)

その中でも、新薬に該当するレクサプロ、サインバルタ、リフレックスなどは、
更に一段高くなっています。

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レクサプロにジェネリック(後発品)があればいいのですが、まだありません。
2011年発売のため、ジェネリックの発売許可が下りるのは2021年とまだ先の話です。

ジェネリックの薬価は、先発品の6-7割程度になることが多いようです。

レクサプロで不眠になった際の対処法

レクサプロで不眠が生じてしまったとき、どう対処法すればいいでしょうか。よく用いられる対処法を紹介します。

なおこれらの対処法は決して独断では行わないで下さい。必ず主治医の指示のもとで行うようお願いいたします。

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1.様子をみる

レクサプロを飲んで間もないのであれば、少し様子をみてみるのは手です。

半分くらいの方は、そのまま飲み続けていると次第に慣れてきて、
不眠の副作用が軽くなってくるからです。

最初の1-2週間は不眠に悩まされても、そこから徐々に改善していき、
最終的にはそれほど気にならなくなった、というケースは少なくありません。

何とか様子をみれる程度の不眠なのであれば、少し様子をみてみましょう。

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2.増薬のペースを緩める

多くの抗うつ剤は少量から開始し、少しずつ量を増やしていきます。

それは、急に体内のセロトニン量が増えるとからだがびっくりしてしまい、
様々な副作用が現れやすくなるからです。

不眠に関しても同じで、いきなり高容量の抗うつ剤を入れると生じやすくなります。

抗うつ剤への感度は個人差がありますので、一般的と考えられる量から開始したとしても、
からだがびっくりしてしまうこともあります。

そんな時は、増薬のペースを緩めることをおすすめします。
抗うつ作用が出てくるのも遅くなってしまいますが、
副作用の程度が軽くなるというメリットがあります。

例えば、レクサプロは10mgから始めますが、それで不眠が強く出てしまうようなら
5mgから初めて、少し様子をみてから10mgに上げると、副作用が出にくくなります。

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3.眠りを深くする抗うつ剤を併用する

不眠の原因である、セロトニン2A受容体への刺激を弱めるお薬を併用すれば、
理論上は眠りが深くなります。

先ほど説明した、

・四環系抗うつ剤(ルジオミール、テトラミドなど)
・Nassa(レメロン、リフレックスなど)
・デジレル

などは「鎮静系抗うつ剤」と呼ばれて、セロトニン2A受容体を遮断することで、
逆に眠りを深くします。

レクサプロに少量の鎮静系抗うつ剤を加える、
あるいはレクサプロを少し減らして、少量の鎮静系抗うつ剤を加える、という方法は
しばしば臨床では使われ、理にかなった処方です。

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4.別の抗うつ剤に変える

どうしても不眠の副作用がつらい場合には、別の抗うつ剤に変えるのも手です。

鎮静系抗うつ剤に切り替えれば不眠の副作用は改善される可能性が高いですが、
別の副作用に困ることもありますので、主治医とよく相談してください。

基本的に鎮静系抗うつ剤は、「日中の眠気」「倦怠感」「ふらつき」などの副作用が
出やすくなります。

他にも、

Nassa:体重増加
四環系:抗コリン作用(口渇、便秘、尿閉など)
デジレル:性機能障害

などの副作用がでる可能性があります。

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同系統のSSRI,SNRIの中で変薬してみるのも手です。

どれも不眠の副作用は生じやすいのですが、面白いことに抗うつ剤というのは
たとえ同系統でも、効きが全然違うという事が臨床ではしばしばあります。

同じSSRIなのに、レクサプロからジェイゾロフトに変えたら、調子が良くなってきた、
(あるいのその逆のパターンもありえます)など。

これは、同じSSRIといえども、再取込阻害作用の強さなどが薬剤間で
かなり異なるためだと考えられています。

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副作用に関しても同じことが言えます。
ですので、別のSSRIやSNRIに変更することで、改善をはかれる可能性はあります。

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(注意)睡眠薬の併用することについて

不眠の副作用が出現したとき、
睡眠薬を併用することで改善を図ろうと考える方がいます。

しかしこれは、注意が必要です。

現在主に用いられている、ベンゾジアゼピン系睡眠薬、非ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、
睡眠潜時(眠るまでの時間)や総睡眠時間を増加させると言われていますが、
深部睡眠は障害される(=睡眠の質は浅くする)と言われています。

つまり、眠れるようになるし眠れる時間も増えるけども、
睡眠の質は下げてしまい、浅い眠りにしてしますのです。

浅い眠りであっても眠れないよりはいいので、併用することはあるのですが、
抗うつ剤で生じる不眠も、眠りの質が浅くなって起こっていることですから、
睡眠薬と併用すると、睡眠の浅さに拍車がかかってしまうことがあります。

不眠の副作用がつらいからといって、安易に睡眠薬を使用しないよう
注意が必要です。

理論的には、浅い眠りを更に増やす恐れがあり、
不眠が悪化する可能性もあるのです。

レクサプロ 他剤との比較

不眠の副作用はセロトニン受容体の一種である、
「セロトニン2A受容体」にセロトニンがくっつくことで
生じると言われています。

なので、セロトニンを選択的に増やす効果の高いSSRIやSNRIで多く認められます。

三環系抗うつ剤でも認められますが、SSRIやSNRIほどではありません。

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反対に四環系やデジレル、Nassa(リフレックス/レメロン)は、不眠はほとんど起こしません。

面白いことに、これらの抗うつ剤はSSRIやSNRIとは逆に
セロトニン2受容体を遮断すると言われています。

ということは、脳の覚醒レベルを下げる方向に働き、眠りを深くする効果があるのです。
このため、これらの抗うつ剤は「鎮静系抗うつ剤」とも呼ばれています。

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SSRI、SNRI、三環系・・・不眠になりやすい(深い眠りが妨げられる)
Nassa、四環系、デジレル・・・熟眠を得やすい(深い眠りが促される)

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睡眠に関しては、このように分類できます。

しかし、鎮静系抗うつ剤は熟眠の度が過ぎてしまい、日中の眠気で困ることもあります。
どちらも一長一短ありますので、どのお薬を使うかは主治医とよく相談しましょう。

レクサプロで不眠が生じる理由

クサプロをはじめとしたSSRIやSNRIなどの抗うつ剤は「不眠」を起こすことがあります。

抗うつ剤というと「眠くなる」イメージが強いため、意外と思われる方もいらっしゃると思いますが、しばしば見られる副作用です。

これはセロトニン受容体が刺激され、深部睡眠が抑制されることが原因です。不眠が生じると、夜になかなか寝付けないだけでなく、何度も目覚めてしまったり、悪夢にうなされるという事が起こります。

ただでさえ精神的につらいのに、睡眠がとれなくなったり悪夢にうなされてしまってはたまったものではありません。つらい状況でも、せめて眠りくらいはゆったりと取りたいものです。

ここでは、レクサプロの不眠が

なぜ生じるのか
対処法はあるのか

について説明していきます。

レクサプロをはじめとした抗うつ剤は「脳内のモノアミン濃度を増やすこと」が目的で投与されます。
モノアミンとはセロトニンやノルアドレナリン、ドパミンの総称で、
これらの物質が増えると、抗うつ効果を発揮するからです。

増えたモノアミンは、「受容体」という部分にくっつき、
くっつく受容体の種類によって、様々な効果を発現します。

受容体には色々あります。
「気分を持ち上げる」作用を持つもの、「吐き気を起こす」作用のあるもの、
「眠くするもの」や「便秘、口渇を起こすもの」など本当に様々です。

?

抗うつ剤に期待することは「気分を持ち上げる」ことですから、
「気分を持ち上げる受容体」にだけ作用してくれるのが理想です。

しかし、なかなかうまくはいかないもので、実際は色々な受容体にくっついてしまい、
余計な作用が出てしまいます(これを副作用と言います)。

?

不眠が起こるのは、抗うつ剤が5HT(セロトニン)2A受容体を刺激するためと
言われています。

?

セロトニン2A受容体を刺激されると、中枢神経が興奮する方向に働きます。

これは活気を出したり、無気力を改善させたりという良い働きもあるのですが、
脳の覚醒レベルを上げるため、不眠になりやすくなってしまいます。

本当はぐっすりと寝ないといけない時間に抗うつ剤がセロトニン2A受容体を刺激してしまうと、
眠りが浅くなったり、夜中に何回も起きてしまったり、早朝に目覚めてしまったりということが
起こるのです。

また、睡眠中に脳が働いてしまうため、夢も見やすくなります。

夢は夢でも、「いい夢」「楽しい夢」ならまだいいのですが、
精神状態が悪い時は「悪夢」を見る頻度の方が圧倒的に高いため、
これも患者さんを苦しめてしまいます。

?

不眠の副作用は、

・SSRI(デプロメール/ルボックス、パキシル、ジェイゾロフト、レクサプロなど)、
・SNRI(サインバルタ、トレドミンなど)、
・三環系(トフラニール、アナフラニール、トリプタノール、ノリトレン、アモキサンなど)

で多く認められる副作用です。

?

レクサプロも他のSSRI/SNRIと同様に、セロトニン2A受容体刺激作用によって
不眠を起こしてしまうのです。

レクサプロ 他剤との比較

不眠の副作用はセロトニン受容体の一種である、
「セロトニン2A受容体」にセロトニンがくっつくことで
生じると言われています。

なので、セロトニンを選択的に増やす効果の高いSSRIやSNRIで多く認められます。

三環系抗うつ剤でも認められますが、SSRIやSNRIほどではありません。

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反対に四環系やデジレル、Nassa(リフレックス/レメロン)は、不眠はほとんど起こしません。

面白いことに、これらの抗うつ剤はSSRIやSNRIとは逆に
セロトニン2受容体を遮断すると言われています。

ということは、脳の覚醒レベルを下げる方向に働き、眠りを深くする効果があるのです。
このため、これらの抗うつ剤は「鎮静系抗うつ剤」とも呼ばれています。

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SSRI、SNRI、三環系・・・不眠になりやすい(深い眠りが妨げられる)
Nassa、四環系、デジレル・・・熟眠を得やすい(深い眠りが促される)

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睡眠に関しては、このように分類できます。

しかし、鎮静系抗うつ剤は熟眠の度が過ぎてしまい、日中の眠気で困ることもあります。
どちらも一長一短ありますので、どのお薬を使うかは主治医とよく相談しましょう。

レクサプロで不眠が生じる理由

レクサプロをはじめとしたSSRIやSNRIなどの抗うつ剤は「不眠」を起こすことがあります。

抗うつ剤というと「眠くなる」イメージが強いため、意外と思われる方もいらっしゃると思いますが、しばしば見られる副作用です。

これはセロトニン受容体が刺激され、深部睡眠が抑制されることが原因です。不眠が生じると、夜になかなか寝付けないだけでなく、何度も目覚めてしまったり、悪夢にうなされるという事が起こります。

ただでさえ精神的につらいのに、睡眠がとれなくなったり悪夢にうなされてしまってはたまったものではありません。つらい状況でも、せめて眠りくらいはゆったりと取りたいものです。

ここでは、レクサプロの不眠が

なぜ生じるのか
対処法はあるのか

について説明していきます。

レクサプロをはじめとした抗うつ剤は「脳内のモノアミン濃度を増やすこと」が目的で投与されます。
モノアミンとはセロトニンやノルアドレナリン、ドパミンの総称で、
これらの物質が増えると、抗うつ効果を発揮するからです。

増えたモノアミンは、「受容体」という部分にくっつき、
くっつく受容体の種類によって、様々な効果を発現します。

受容体には色々あります。
「気分を持ち上げる」作用を持つもの、「吐き気を起こす」作用のあるもの、
「眠くするもの」や「便秘、口渇を起こすもの」など本当に様々です。

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抗うつ剤に期待することは「気分を持ち上げる」ことですから、
「気分を持ち上げる受容体」にだけ作用してくれるのが理想です。

しかし、なかなかうまくはいかないもので、実際は色々な受容体にくっついてしまい、
余計な作用が出てしまいます(これを副作用と言います)。

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不眠が起こるのは、抗うつ剤が5HT(セロトニン)2A受容体を刺激するためと
言われています。

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セロトニン2A受容体を刺激されると、中枢神経が興奮する方向に働きます。

これは活気を出したり、無気力を改善させたりという良い働きもあるのですが、
脳の覚醒レベルを上げるため、不眠になりやすくなってしまいます。

本当はぐっすりと寝ないといけない時間に抗うつ剤がセロトニン2A受容体を刺激してしまうと、
眠りが浅くなったり、夜中に何回も起きてしまったり、早朝に目覚めてしまったりということが
起こるのです。

また、睡眠中に脳が働いてしまうため、夢も見やすくなります。

夢は夢でも、「いい夢」「楽しい夢」ならまだいいのですが、
精神状態が悪い時は「悪夢」を見る頻度の方が圧倒的に高いため、
これも患者さんを苦しめてしまいます。

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不眠の副作用は、

・SSRI(デプロメール/ルボックス、パキシル、ジェイゾロフト、レクサプロなど)、
・SNRI(サインバルタ、トレドミンなど)、
・三環系(トフラニール、アナフラニール、トリプタノール、ノリトレン、アモキサンなど)

で多く認められる副作用です。

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レクサプロも他のSSRI/SNRIと同様に、セロトニン2A受容体刺激作用によって
不眠を起こしてしまうのです。

レクサプロの眠気の対処法

レクサプロで眠気が出てしまったときの対処法について考えてみましょう。

なおこれらの対処法は決して独断では行わないで下さい。必ず主治医の指示の元で行うようにして下さい。

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Ⅰ.様子を見てみる

まだ内服を始めたばかりという場合は、少し様子をみてみましょう。

抗うつ剤の副作用は「慣れてくる」ことがよくあります。

1ー2週間様子を見ていたら副作用が軽くなってきた、ということは臨床でよく経験することです。
何とか様子がみれる程度の眠気なのであれば、少し様子をみてみましょう。

ひとの身体の適応力というものは、なかなかすごいのです。

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Ⅱ.増薬スピードを緩めてみる

レクサプロは10mgから開始し、1週間以上の間隔をあけて必要があれば20mgへ増量します。

いきなり20mgから開始することはありません。
急にセロトニンの量が増えると身体がびっくりしてしまい、副作用が生じやすくなるからです。

眠気に関しても同じで、いきなり高容量のレクサプロを入れると出やすくなります。

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薬の効きやすさには個人差がありますから、中には用法通り10mgから開始しても
身体が対応しきれないという症例もあります。

こういった場合は、増薬のペースを緩めることが効果的です。

抗うつ効果が出てくるのも遅くなってしまうのが欠点ですが、
副作用の程度が軽くなるというメリットがあります。

例えば、レクサプロ10mgで眠気が強すぎるのであれば、5mgから初めてみましょう。
5mgで1-2週間様子をみて、からだを慣らしてから10mgに再チャレンジすれば、
5mgに身体が適応している分だけ、眠気の程度も軽くなります。

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Ⅲ.睡眠を見直す

基本的なことですが、そもそもの睡眠に問題がないかを見直すことを忘れてはいけません。

そもそもが不規則な睡眠リズムだったり、極端に短い睡眠時間なのであれば、
ちょっとしたことで眠気が出てしまって当然でしょう。

その眠気は副作用だけではなく、レクサプロを飲み始めたことで睡眠の問題が表面化したに過ぎません。

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睡眠環境や睡眠時間に問題がないかを見直しましょう。
もし問題があるのであれば、その問題を解決することが先決です。

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Ⅳ.併用薬に問題はないか?

併用薬によっては、レクサプロの副作用を強くしてしまうことがあります。

薬ではありませんが、よく経験するのがアルコールとの併用です。
酒は抗うつ剤の血中濃度を不安定にします。

飲酒をしながらレクサプロを飲んでいたら、 血中濃度が不安定になるため
眠気が強く出る可能性があります。この場合、断酒しない限りは改善は図れません。

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他にもレクサプロの作用・副作用を増強してしまう可能性のあるものとして、
タガメット(胃薬)、オメプラゾール(胃薬)、ランソプラゾール(胃薬)、
トリプタン系(片頭痛薬)、トラムセット(鎮痛薬)、パナルジン(抗血小板剤)などがあります。

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Ⅴ.肝機能・腎機能に問題はないか?

肝機能や腎機能が悪い方は、お薬を分解したり排出する機能が落ちているため、
通常量を投与してしまうと効きすぎてしまうことがあります。

血液検査や健康診断で肝機能障害、腎機能障害を指摘されている場合、
必ず主治医に伝え、投与量を少なくするなどの適切な対処をしてもらいましょう。

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Ⅵ.服用時間を変えてみる

飲む時間を変えてみる、という方法もあります。
レクサプロは添付文書的には「1日1回夕食後の服用」と記載されていますが、
毎日1回、同じ時間に飲めば安定した血中濃度は保てます。

眠気で困っているのであれば、眠前に飲むように変更するのも手です。
そうすれば、眠気が出ても眠る時間なので、問題がなくなります。

飲む時間を眠前にすることで、眠気の問題が改善したケースは少なくありませんので、
一度試してみる価値はあります。

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ただし、レクサプロは睡眠を浅くする可能性があるので注意が必要です。
SSRIやSNRIは深部睡眠(深い眠り)を障害すると言われています。
寝苦しい、悪夢を見るなど出現する場合は、この方法はやめた方がいいかもしれません

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Ⅶ.減薬・変薬をする

上記の方法をとっても眠気が軽減しない場合、眠気が生活に支障を来たしているのであれば、
減薬や変薬も考える必要があります。

レクサプロの抗うつ効果を感じているのであれば、薬を変えてしまうのは
もったいないので、まずは量を少し減らしてみてもいいかもしれません。

量を少し減らしてみて、うつ病の悪化も認めず、眠気も軽くなるようであれば成功です。
その量で維持していきましょう。

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レクサプロの抗うつ効果が不十分なのであれば、別の抗うつ剤に切り替えるのも手です。

どのお薬に切り替えるかは、主治医とよく相談して決めるべきですが、
「眠気が少ないもの」でいうと、ドグマチールやジェイゾロフト、サインバルタあたりが候補に挙がるでしょう。

ただし、どの抗うつ剤も一長一短ありますので、眠気の副作用だけで考えるのではなく、
主治医とよく相談して決めてください。

レクサプロ 他の抗うつ剤との比較

レクサプロの眠気は、他の抗うつ剤と比べるとどの程度なのでしょうか。

抗うつ剤の中で、眠気が強力なのものを「鎮静系抗うつ剤」と呼びます。

リフレックス/レメロンといったNassa(ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬)、
テトラミドやルジオミールといった四環系抗うつ剤、デジレルなどがあります。

これらは眠気が強く、逆に睡眠剤として使うこともあるほどです。

鎮静系抗うつ剤は、レクサプロよりも強い眠気となることがほとんどです。

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次に三環系抗うつ剤はどうでしょうか? 代表的なものとしては
トフラニール、トリプタノール、ノリトレン、アナフラニール、アモキサンなどです。

三環系は昔の抗うつ剤で、イメージとしては「作りが荒い抗うつ剤」です。
効果も強いけど、副作用も強いのが特徴です。

眠気に関しても同じで、鎮静系ほどではないものの、レクサプロよりも強いことがほとんどです。

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では、パキシル、ジェイゾロフト、ルボックス/デプロメールといった
他のSSRIと比べるとどうでしょうか。

SSRIの中で、ジェイゾロフトは副作用が全体的に軽く、眠気の頻度も少ないことが多いです。
反面、パキシルとルボックス/デプロメールはSSRIの中では、眠気がやや多い方になります。

レクサプロはジェイゾロフトよりは若干強いものの、
ジェイゾロフトに近い軽さという印象があります。

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サインバルタやトレドミンといったSNRIと比較するとどうでしょうか。
SNRIはセロトニンだけでなくノルアドレナリンにも作用するのが特徴です。

ノルアドレナリンは意欲や活気を上げる「覚醒系」の物質であるため、
眠気は起こしにくいと言われてます。

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ドグマチールも眠気の頻度は少ない抗うつ剤です。
ドグマチールには抗ヒスタミン作用やα1受容体遮断作用がほとんどないと言われています。
つまり、眠気をほとんど起こさないということです。