過呼吸・過換気症候群で死ぬことはない

過呼吸・過換気症候群という病気があります。

これは主に精神的ストレスの増悪が原因となり、呼吸中枢や自律神経のバランスが一時的に崩れ過呼吸発作を生じるものです。

過呼吸発作は一時的なものであり、時間が経てば必ず自然と治まります。

発作中は「このまま死んでしまうのではないか・・・」「おかしくなってしまうのではないか・・・」という恐怖に襲われますが、
実際は死ぬことはありません。

「過呼吸で死ぬことはないですから、落ち着いて対処していきましょう」

しかし「本当に死ぬことはないの?」と不安に感じる方もいらっしゃると思います。
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泣いてしまった時に過呼吸発作を起こさないためには

過呼吸発作は、繰り返されやすいことが知られています。一度過呼吸を経験すると、
その後も精神的ストレスが生じた時に過呼吸が生じやすくなってしまいます。

過呼吸発作が繰り返されてしまい、クセのようになってしまうと、
精神的ストレスがかかって泣きそうな時に「やばい、このままだと過呼吸発作になる」という感覚的に分かる方もいらっしゃいます。

そのような時、過呼吸発作を起こさないようにする工夫はどんなものがあるでしょうか。
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泣くと過呼吸発作が出やすくなるのはなぜか?

過呼吸症候群(過換気症候群)は、強い不安・恐怖・緊張などの精神的ストレスで過呼吸発作が誘発されることが知られています。

その中でも、特に過呼吸が誘発されやすくなる状況として「泣くこと」が挙げられます。
不安なことや怖いことがあって、大泣きをしてしまい、そこから過呼吸発作に至ってしまうというケースは少なくありません。

なぜ泣くことで過呼吸発作が更に誘発されてしまうのでしょうか。また、泣きそうになった時に過呼吸を抑える方法などはあるのでしょうか。

泣くと過呼吸発作が起こりやすい理由は2つあります。
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過呼吸・過換気症候群 不安・恐怖を抑える薬を使うこともある

過呼吸・過換気症候群では、なるべくお薬を用いないことが原則であると書きましたが、薬を使ってはいけないわけではありません。

患者さんの状態をしっかりと見極めて、総合的にみてお薬を使うメリットの方が大きそうであれば、服薬が検討されることもあります。
しかし前述したように、過呼吸・過換気症候群に特化した薬というものは存在しません。
そのため原因である精神的ストレスに対してアプローチするようなお薬を用いるのが一般的です。

過呼吸・過換気症候群に使われるお薬は、大きく分けると2種類に分けることが出来ます。それは

発作時に用いる薬

間欠期に用いる薬

の2つです。
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過呼吸・過換気症候群に有効な薬はあるのか

過呼吸症候群(過換気症候群)は、強い不安・恐怖・緊張などの精神的ストレスをきっかけに、過呼吸が誘発されてしまう症候群です。

過呼吸・過換気症候群は頻度の多い疾患であるものの、明確な診断基準などは確立されていません。
そのため、治療法としても明確に規定されたものはありません。
大まかな治療方針というのは共通認識があるものの、診察した医師が個々に治療を行っているのが現状です。

過呼吸は基本的には重篤な後遺症も残らず予後も良い疾患ですが、治療薬として有効な薬などはあるのでしょうか。

まず、過呼吸・過換気症候群に対して適応を持つお薬というのはありません。

つまり、
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過呼吸・過換気症候群 四肢のしびれ・硬直・けいれん

過呼吸が生じると、手足がしびれたり固まったり、けいれんのように手足が震えたりすることがあります。
これらの症状も患者さんを不安にさせてしまうものですが、これらはどのような機序で生じているのでしょうか。

この四肢のしびれ・硬直・けいれんといった症状は、過呼吸に伴って血液中のカルシウムイオンの濃度が低くなるのが原因だと考えられています。

過呼吸になると二酸化炭素濃度が少なくなり、血液がアルカリ性になるということをお話しました(呼吸性アルカローシス)。
正常な血液はpH7.4前後なのですが、過呼吸で呼吸性アルカローシスになるとpHは7.5以上となります。
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過呼吸・過換気症候群ではどのような症状が生じるのか

過呼吸・過換気症候群は、その名称の通り「過呼吸」が主な症状になります。

過呼吸は突然、予期せず生じますが、多くの場合は不安・緊張・恐怖などの精神的ストレスが強くかかった時に誘発されやすくなります。
また少数ではありますが、精神的ストレス以外でも激しい運動、入浴、空腹感、発熱、貧血などで誘発される例も報告されています。

過呼吸が生じる機序は、精神的ストレスによって自律神経のバランスが崩れ、
呼吸中枢が一時的に正常に機能しなくなるために生じていると考えられていますが、その明確な機序は分かっていません。

発作が生じると患者は、「息を吸えない」「息苦しい」という感覚を起こします。
実際はちゃんと呼吸は出来ているし、酸素濃度も十分なのですが、
このような感覚から恐怖を感じて慌ててたくさん呼吸をしようとするため、過呼吸は増悪していきます。
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過呼吸発作が生じたときに周囲がすべき接し方

家族や友人・同僚などが目の前で過呼吸発作を起こしてしまったら、周囲の人はどのように接したら良いでしょうか。
周囲の方にぜひ知っていただきたい、正しい接し方について紹介します。

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過呼吸に対する正しい知識を持つ事が最重要

過呼吸症候群(過換気症候群)は、強い不安・恐怖・緊張などの精神的ストレスをきっかけに、過呼吸が誘発されてしまう症候群です。

過呼吸は通常30分~1時間ほどで自然と改善し、後遺症を残すこともありません。そのため結果として見れば予後良好な疾患ではあります。
しかし、発作中は非常に苦しく「このまま死んでしまうのではないか」という非常に強い恐怖に襲われます。
結果としては予後は良い疾患ではありますが、発作の恐怖は軽視できるものではなく、過呼吸は軽く扱ってよいものではありません。

過呼吸を一度起こしてしまうと、「また過呼吸が起こったらどうしよう」という恐怖を抱えながら毎日を過ごす事になります。
するとその不安・恐怖で過呼吸が誘発されてしまうという悪循環に陥ることもあります。
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過呼吸が生じる病態生理

過呼吸発作では、呼吸が頻回になるだけでなく、意識がボーッとしたり、手足がしびれたりと様々な症状も出現します。
そしてこれらの症状によって患者は更に不安・恐怖を感じるようになってしまいます。

過呼吸発作が生じている時、私たちの身体の中ではどのような変化が生じているのでしょうか。
簡単にではありますが、過呼吸発作が生じる病態や、過呼吸発作中に私たちの身体で生じている病態について紹介します。

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過呼吸・過換気症候群が生じる原因は何か

強い不安などを感じたとき、急に呼吸が早くなり、思い通りに呼吸が出来なくなってしまうことがあります。
これは過呼吸症候群(過換気症候群)と呼ばれています。

過呼吸・過換気症候群とは、発作的に生じる、自分では制御できない頻回な呼吸を呈する症候群です。
若い女性に多いと言われており、強い不安やストレスなどに伴って生じることが多いことが知られています。

過呼吸・過換気症候群では、身体的な原因を認めることはほとんどありません。

身体的な原因で呼吸が早くなる場合は、臨床的には過呼吸ではなく「頻呼吸」と呼ぶ事が多いのですが、これは主に心臓や呼吸器の疾患で生じます。
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あがり症を克服する:②精神療法

あがり症克服の要となる、精神療法について紹介します。

精神療法とは、患者さんと治療者(医師や臨床心理士など)との会話の中で患者さんの精神面にアプローチしていき精神状態の改善をはかる治療法です。
難しい説明になってしまいましたが、「カウンセリングで治す」ようなものが精神療法だとざっくりとは理解して頂いて良いかと思います。

治療者に話を聞いてもらって気持ちが楽になったのであれば、これも精神療法になります。
これは「誰かに私の気持ちを分かってもらいたい」「誰かに話を聞いてもらいたい」という患者さんの心理的側面にアプローチした精神療法です。

治療者と話していく中で「考え方を変える」ことを学び、それを実践することで楽になれたのであればそれも精神療法です。
これは、その人の考え方のクセという心理的側面にアプローチし、修正をはかるという精神療法になります。

あがり症に有効な精神療法はいくつかあります。具体的な治療法には個人差があるため、
どの精神療法を選ぶかは主治医先生とよく相談していく必要があります。

またそれぞれの精神療法はそれぞれ完全に独立したものではなく、多少オーバーラップしているところもあります。
そのため、1つの精神療法に限定して行うのではなく、いくつかの精神療法を組み合わせて行われることも多々あります。

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あがり症の症状と陥りやすい悪循環

あがり症は放置しておくとどんどんと悪循環に陥り、どんどん治りにくくなってしまう疾患です。

あがり症の発症初期では、

大勢の前で発表するのが怖くなる

授業中に当てられるのを恐れる

といった症状にとどまりますが、恐怖は緊張の神経である「交感神経」を過剰に興奮させるため、

緊張場面において、
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