定型うつ病の場合、真面目で責任感が強いため、対人関係としてはなるべく他者に迷惑をかけないようにするという傾向があります。
なるべく衝突を避け、温和な対人関係を心がけている方がほとんどですが、非定型うつ病の場合はこれが異なってきます。
非定型うつ病は「拒絶過敏性」という対人関係上の特徴があります。
これは他者からの評価を過剰に自己解釈してしまい、特に拒絶されたと少しでも感じたらそれを過敏に感知してしまうという傾向の事です。
いつも人の目を気にしてしまい、その評価を悪い方向に拡大して解釈してしまう背景には「漠然とした寂しさ」があることが多いようです。
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定型うつ病の場合、精神エネルギーが枯渇していますので、気分は落ちて、食欲も落ちて、睡眠時間も落ちて、集中力も落ちてと
全体的に「下がる」方向に症状は出現します。
しかし非定型うつ病では食欲・体重低下はあまり認めません。特に食欲と睡眠は「上がる」方向となります。
非定型うつ病では、反対に過食・体重増加が見られます。
過食症のような無茶食い行動とその後の自己嘔吐が週に何回も見られることもあったり、1日に何回も間食するようなこともあります。
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定型うつ病では、基本的に気分は下がったままである事がほとんどです。
、以前なら嬉しかったことやテンションが上がるようなことが起こっても、気分は上がりません。
これを「抑うつ気分」と言いますが
「今まで楽しいと思っていた事も楽しめない」
「楽しいという感情が沸いてこない」
これは「興味と喜びの喪失」と言います。
続きを読む 非定型うつ病の症状その1 →
非定型うつ病は、うつ病の中の一型という位置づけにある疾患ですが、その症状の特徴はうつ病と大きく異なります。そのため、
自分の症状が典型的なうつ病(定型うつ病)の症状に当てはまらないからと言って、「自分はうつ病ではないんだ」と断言することはできません。
非定型うつ病はうつ病であるため、基本的にはうつ病の診断基準に書いてあるような症状が出現します。
定型うつ病・・・メランコリー親和型うつ病や内因性うつ病と呼ばれる、典型的なうつ病。
うつ病の代表的な症状には次のようなものがあります。
続きを読む 定型うつ病との相違点 →
非定型うつ病には、いくつかの特徴があります。
これを満たしている場合は非定型うつ病の可能性がより高くなります。
・10~20代である
・女性である
・夕方に悪化しやすいという日内変動がある
・拒絶・批判を受けると過剰に落ち込み、激しい反応(暴言、欠勤、物質乱用など)を取る
・不安症状が強い
更に、うつ病の中でも「非定型うつ病」の可能性があるのかどうかを判断するには、
最後に「非定型うつ病の診断基準を満たすか」をチェックする必要があります。
続きを読む 非定型うつ病の特徴に当てはまるか? →
非定型うつ病に該当するのか判断するには、精神科医の診察を受ける必要がありますので、
しっかりとした診断を希望するのであれば精神科を受診する以外に方法はありません。
しかし仕事などで忙しい方はなかなか病院を受診することも難しいでしょう。
また、精神科はまだ受診の敷居が高い科であるため、
「こんな症状で受診して大丈夫だろうか」と受診をためらってしまっている方もいらっしゃるかもしれません。
うつ病のセルフチェックの精度を上げるために、心理検査を利用するのも有効な方法です。
続きを読む うつ病の心理検査 →
非定型うつ病に限らず、精神疾患の大前提として、
・こころの症状がある
・それで自分自身が困っている
この二つを満たしていることは大前提になります。
こころの症状というのは、非定型うつ病で言えば、落ち込みがちであったり、気分反応性があったりといった精神的な症状になります。
続きを読む 非定型うつ病 こころの症状があるか →
非定型うつ病の最大の特徴は「気分反応性」です。
これは「楽しい事や嬉しい事があると気分が上がり、辛いことや苦痛な事があると気分が下がる」というものです。
仕事に行くとなると抑うつ気分がひどくなるけど、友達の遊びの誘いが来るととたんに楽しい気分になる、というものです。
確かにこれだけを聞くと「非定型うつ病ってただの甘えじゃないか」と疑いたくなる気持ちも理解できます。
非定型うつ病は、その独特な症状から「病気ではない」「甘えているだけ」という誤解を受けがちですが、
これは「病気」であり「甘え」で片づけて良い問題ではありません。
しかし、非定型うつ病がただの甘えと違うところは、
続きを読む 非定型うつ病なのかをチェック →
運動の頻度としては、理想を言えば毎日が理想です。
毎日持続的に脳を刺激してBDNFの分泌を促した方がうつ病の治療としてみれば効果的です。
また毎日やった方が毎日よく眠れますし、毎日食欲が安定します。
実際、英国のNICEというガイドラインを見ると、うつ病の運動は、
10~14週間以上、週5回以上が望ましい
とされています。
続きを読む 運動の頻度は週3回以上、有酸素運動を目標に →
いきなり自分にとって負荷の高い運動を始めてしまうと、結局続きません。
意欲低下、自信喪失、無価値感という症状を認めるうつ病患者は、健康な方以上に継続するのが難しいと考えなければいけません。
無理して強い負荷の運動を「頑張る」よりも、たとえ弱い負荷でも「長く続ける事」の方が重要です。
運動は、一回やっただけでうつ病がぐんぐん改善していく、というものではありません。
運動を持続することで徐々にうつ病が改善していくのです。
続きを読む うつ病に良い運動は負荷を段階的に増やしていく →
「運動を通してうつ病の治療をする」というのが主目的で、決して「筋力をつけること」「心肺機能を上げること」ではありません。
、体力・筋力増強はあくまでも副次的に得られるものに過ぎません。
うつ病の患者は真面目な方、努力家の方、完璧主義の方が多いため、
運動を続けるうちに「もっと記録を伸ばさないと!」と運動成績を上げることが目的になってしまうことがあるからです。
運動をしている目的は記録を伸ばすことではなく、うつ病を改善させることなのだという認識は忘れないようにしましょう。
目的を間違えてしまうと、良好な結果が得られなくなってしまいます。
続きを読む うつ病に良い運動とはどんな運動になるでしょうか。 →
実はうつ病治療に運動を取り入れる時期は、いつでも構いません。
もちろん例外がないわけではありません。
・重症で身体が動かず寝たきり
・抗うつ剤の副作用で身体がふらふらする
などの常識的に考えて
「今は運動が出来ない」
「今運動したら危険だ」
という特殊な状況でない限り、いつでも取り入れる事の出来る治療なのです。
続きを読む うつ病の治療として運動を取り入れる場合、どのような時期から開始すれば良いか。 →
運動は、適切な時期に適切な負荷で行えば、うつ病の改善に大きく役立ってくれるものです。
身体を動かせば気分も晴れる。
これは感覚的にみなさんも理解出来ることではないでしょうか。
誰でも、運動していい汗をかき、すっきりした気分になったという経験はあると思います。
実は運動をすると、脳の前頭前野や海馬と呼ばれる部位の体積が増え、血流が増加し、
BDNF(脳由来神経栄養因子)が増加することが多くの研究で明らかにされています。
これが運動がうつ病の治療に良いと言われる理由です。
続きを読む 運動がうつ病に良い理由 →
定型うつ病は、メランコリー親和型の性格傾向を持つ方が多いという特徴がありました。
、
・真面目、几帳面、完璧主義
・責任感が強い、秩序を守る
・他者への配慮が強く、人に迷惑をかけないようにする
などの傾向を持つ性格の事です。
対して、非定型うつ病の方は、
続きを読む 非定型うつ病になりやすい傾向 →
定型うつ病は、脳内のモノアミン(セロトニンやノルアドレナリン、ドーパミンなど)が減少して生じるといったモノアミン仮説や、
コルチゾールの過剰によって生じるというHPA仮説、
また最近では脳のBDNF(脳由来神経栄養因子)の欠乏で生じるというBDNF仮説など、いくつかの生物学的な原因が提唱されています。
どれもまだ仮説に過ぎず、未だ決定的なものは解明されていませんが、
「こういう原因なのではないか」という仮説は年々進化しています。
続きを読む 非定型うつ病が生じる原因 →
鬱になって、鬱患者から伝えたい事,うつ病の症状と種類対する知識などの情報を詳しく説明しています。